2021年が早くも1カ月経とうとしています。そこで今回は2021年に見るべき選手を紹介していきたいと思います。今回はその第1弾としてラ・リーガから5選手紹介していきます。5人の選手の選出については筆者の独断と偏見ですのでご了承ください。
ジュル・クンデ(Jules KOUNDÉ)
生年月日:1998年11月12日
国籍:フランス
所属:セビージャ
背番号:12
ポジション:DF
今季成績:(リーグ)16試合1ゴール0アシスト
(カップ)4試合0ゴール0アシスト
(CL)5試合1ゴール0アシスト
クンデは昨シーズンにフランスのボルドーから加入したフランス期待のセンターバックです。
クンデは184cmとセンターバックとしては身長が高いほうではありません。しかし、競り合いにはしっかり対応し、対人も強く、スピードを生かしたカバーリングもできる短所が見当たらない選手です。彼はフィードも上手く、ミスも少なく状況によってはボールを持ち運ぶこともできるのでその点においても優れた選手です。このままの成長曲線で成長できたならば数年後には世界でNO.1のセンターバックになっていることも十分に考えられます。
今シーズンが始まる前にはプレミアリーグのマンチェスター・シティからオファーがあったと言われており、今後ビッグクラブへの移籍が確実視されています。彼には5000万ユーロ(約63億円)の市場価値が付けられていますが、9000万ユーロの程度の契約解除金であるとされています。契約解除金はその額さえ払えばクラブとの交渉はいりません。セビージャも契約解除金以下での放出は考えていないでしょうが、コロナ禍の現状だとどうなるか分かりません。
昨シーズンから素晴らしいパフォーマンスを継続しており、これからも楽しみな選手なので選出しました。
ジェラール・モレノ(GERARD Moreno)
生年月日:1992年4月7日
国籍:スペイン
所属:ビジャレアル
背番号:7
ポジション:FW
今季成績:(リーグ)16試合10ゴール2アシスト
(カップ)1試合0ゴール0アシスト
(EL)3試合0ゴール0アシスト
久保建英がこの前まで所属していたビジャレアルでエースを務めているため知っている人も多いと思います。昨シーズンにはリーグのスペイン人最多得点者に与えられるサーラ賞を受賞しました。
ジェラール・モレノは足元の技術が高く、前からの守備も厭わないストライカー(今シーズンはシステムの都合上右ウィングでの出場が多い)です。彼は得点感覚に優れた選手でもあります。彼は前に張っているだけではなくボールを引き出す動き(オフ・ザ・ボール)が上手く、中盤で絡みつつ決定機に顔を出すことができる、攻撃の引き出しがとても多い選手です。
現在ジェラール・モレノには3000万ユーロ(約38億円)の値が付けられています。ユベントスが興味を持っていると伝えられています。彼は攻撃の引き出しが多いのでどのクラブ、監督の下でも輝ける選手でしょう。
ジェラール・モレノは今シーズンもビジャレアルの攻撃陣を牽引しておりビジャレアルとって必要不可欠な選手であるため選出しました。
ダビド・シルバ(David SILVA)
生年月日:1986年1月8日
国籍:スペイン
所属:レアル・ソシエダ
背番号:21
ポジション:MF
今季成績:(リーグ)11試合1ゴール2アシスト
(EL)4試合0ゴール0アシスト
ダビド・シルバは今シーズン長年在籍したマンチェスター・シティから加入した選手です。彼は今夏ラツィオ移籍が決定的と言われていましたが、10年ぶりにスペインに復帰しました。
ダビド・シルバは中盤の選手でポジショニングが良く、ボールを引き出し、展開することで周りやチームを動かすことのできる選手です。全盛期に比べて35歳になった今では運動量は落ちているが、チャンスメイクやアイデアの多さはいまだに世界トップクラスです。また、安定感があり好不調の波がわからない選手でもあります。その働きが前半戦のレアル・ソシエダの好調の原動力でした。
しかし、今シーズンは怪我が多く、ダビド・シルバの欠場している試合では勝ち点をたくさん落としてしまっています。ゴールに関する数字こそ、そこまで多くはありませんが、彼はレアル・ソシエダにとって重要なピースです。
そんなダビド・シルバも35歳ということでいつ引退するかはわかりませんが、プレーを見ることのできる機会は数少ないでしょう。今、目に焼き付けておくべきだと思い選出しました。
ペドリ(PEDRI)
生年月日:2002年11月25日
国籍:スペイン
所属:バルセロナ
背番号:16
ポジション:MF
今季成績:(リーグ)19試合2ゴール2アシスト
(カップ)2試合0ゴール0アシスト
(CL)5試合1ゴール0アシスト
ペドリは今シーズンのラ・リーガ前半のサプライズな選手の1人です。ペドリは今シーズンラス・パルマスから加入しました。移籍当初は主力と考えられていなかったものの、クーマン監督の信頼を勝ち取り最近はスタメンでの試合が続いています。
ペドリの1番の武器は判断力だと私は思います。この判断力は様々な内容を指しています。攻撃面では中盤でのポジショニング、パス、ドリブルそのすべてで正しく素早い判断ができます。守備面でもフィジカルが強いわけではありませんが、危機察知能力に優れていて、それを遂行できる判断力が備わっています。
ペドリはメッシとも息ぴったりでリーグ戦の2アシストはどちらもメッシへの足裏でのアシストでした。そんな彼はイニエスタの後継者と謳われています。
ペドリはバルセロナの未来であり、まだ18歳と若く成長スピードも速いため、いつワールドクラスに化けるのかが楽しみです。後半戦も驚くようなプレーが見られると思い選出しました。
ユヌス・ムサ(Yunus MUSAH)
生年月日:2002年11月29日
国籍:アメリカ
所属:バレンシア
背番号:30
ポジション:MF
今季成績:(リーグ)19試合1ゴール0アシスト
(カップ)3試合1ゴール0アシスト
ユヌス・ムサはバレンシアの希望であると言えます。彼はイングランドのアーセナルユースの出身で昨シーズンバレンシアに加入した選手です。
ユヌス・ムサは18歳ながら今シーズンのバレンシアの右ウィングでのファーストチョイスです。一瞬の加速力を生かしたドリブルが持ち味の選手です。178cmと高身長ではありませんが、ボディバランスにも優れており当たり負けも少ない。加えて前線からのチェイシングも厭わない選手であり、きっかけ次第では一気に化ける可能性を秘めた選手です。
しかし、今シーズンは波があるように見えます。悪い試合では存在感がなく可能性も感じられないくらいピッチでの影が薄くなります。その好不調の波がなくなり、安定感が出ればワンランク上の選手になるでしょう。
ユヌス・ムサはイングランドの世代別代表に選出されていましたが、昨年11月にアメリカ代表でデビューしました。内部崩壊気味のバレンシアとアメリカの将来を担う可能性の高い選手で、後半戦のプレーにも注目したいと思い選出しました。
終わりに
今シーズンのラ・リーガはアトレティコ・マドリードが独走しそうな気配が漂っています。しかし、レアル・マドリードやバルセロナさらにはオトラリーガの巻き返しにも期待です。個人的にはマルセリーノ監督に変わり、スーペル・コパを制したアスレティック・ビルバオを注目しています。